年末は数多くの家庭で大掃除を行うかと思います。ただ、なぜ年末に大掃除をするの?ほかの時期ではダメなの?と疑問に思う方も多いはずです。
大掃除の歴史や理由を知ることで掃除のモチベーションが上がることはもちろん、”大掃除をしてはいけない縁起が悪い日”をしっかりと避けることにもつながります。
本記事では歴史的背景から現代における年末の大掃除のメリットまでを解説していきます。
大掃除をしてはいけない日も紹介するので、これまで大掃除を行っていたという方も一度目を通してみてください。
大掃除はなぜ年末に行うのか
大掃除の歴史は平安時代から行われていた
大掃除の始まりは平安時代だといわれています。平安時代の宮中では、12月に一年の煤を払い神様を迎えるという行事が行われていました。この行事を煤払い(すすはらい)と呼び、現代の大掃除の由来となっています。
大掃除は「神事」である
前述したように、平安時代では神様を迎えるために大掃除をするようになりました。ではなぜ年末に行うのでしょうか。
それはお正月の神様である歳神様(としがみさま)を迎えるためです。歳神様は新年に来てくれる幸せの神様といわれており、失礼がないために家の中を清める必要があるとされています。そのため年末に大掃除をして、家をきれいにする必要があるわけです。
つまり、大掃除というのは新年に歳神様を迎える準備であるということです。。
年末に大掃除を行うメリット
年末に大掃除を行うようになった歴史的背景を説明してきましたが、歴史的・宗教的観点以外にも大掃除のメリットはたくさんあります。ここではその中でも特に大きなメリット2つを紹介します。
大掃除に割く時間を取りやすい
社会人、学生、パートをやっている主婦といった普段は忙しい方でも、年末はお休みの方が多いのではないでしょうか。そのため普段は忙しくてお家に入ることができない方でも大掃除の時間がとりやすく、しっかりと掃除に集中することが出来ます。
綺麗な部屋で新年を迎えることができる
新年というのは心機一転の時期です。年越し前に大掃除を行って部屋をきれいにしておけば、気持ちも前向きになることにつながります。
心理学的にも汚い部屋で過ごすより、□綺麗な部屋で過ごす方がうつ病やストレスの発生率が低いという結果が発表されています。綺麗な部屋で新年を迎えることが出来るのは、健康面でも大きなメリットとなります。
大掃除を行なってはいけない日もある
年末の大掃除といっても、年末ならいつでも良いわけではありません。12月29日と31日は大掃除をすると縁起が悪い日であると言われています。
12月29日は9を含むことから「苦」を連想させること、12月31日は歳神様を迎える日である大みそかにバタバタと掃除するのが神様に失礼に当たることが理由です。
ちなみに正月飾りも29日と31日飾るのはおすすめしません。なぜなら29日に門松を飾ると「九松」と呼ばれ、「苦待つ」=「苦しみを待つ」と連想してしまうからです。
また31日は年末最後の日なので、1日前に正月飾りを飾っていることになります。年越し前ギリギリに正月飾りを飾るのは、神様を迎える誠意が足りないとされているので、避けておいた方が良いです。
まとめ
年末のお掃除は平安時代が発祥、理由は歳神様という正月の神様を迎えるためだということが分かりました。
また忙しい方でも時間を取りやすかったり、きれいな気持ちで新年を迎えられたりと年末の大掃除には様々なメリットがあるのが魅力です。
29日と31日は大掃除してはいけない日なので、スケジュールを前もって立てておくのがおすすめです。
ぜひ来年をいい年にするためにも、年末の大掃除をしっかりと行いましょう。