楽器を長く使用するためには、正しく保管することが大切です。しかし、楽器初心者の中には、「正しい保管方法を知らず、楽器をダメにしてしまった」というケースも少なからずあります。
特に、弦楽器の1つ「ベース」は一般的な楽器として知られていますが、あまり保管方法が知られていません。ひどい時には、机に立てかけたまま置いておく、といった場合もあります。あまりにも雑な扱いをしてしまうと、音にも影響するので、気をつけたいところですよね。
そこで今回は、ベースを長く使用するための収納・保管方法について解説していきます。
ベース収納時の注意ポイント
まず、ベースを収納する時にあらかじめやっておくことや気をつけておきたいことを注意点として2点紹介します。
弦を緩めておく
よくベースを使うのであれば、各弦のペグを1~2周、ほとんど使わないのであれば、完全に緩めて保管しましょう。
弦を緩める理由は、弦にかかる負荷にあります。
チューニング済みの弦には、およそ70Kgの負荷がかかっています。つまり、弦を張った状態で長い時間放置すると、痛みやすくなってしまいます。
また、チューニング状態のままの保管は、ベースのネックが反りかえってしまうことにも繋がります。
弦を張ったまま保管するのは、色々なドラブルの原因になるので、使用後は、弦を緩めておくようにしましょう。
直射日光・高温多湿を避ける
楽器は温度や湿度に左右される繊細なものなので、保管する際も直射日光・高温多湿を避けるようにしましょう。特に湿度が高すぎる・乾燥しすぎるというのは、ベースのネックに悪影響を及ぼします。 湿度を調節する際は「湿度調節剤」を使うと、簡単に湿度を管理できるので便利です。
保管方法1:ベーススタンドで保管する
ベーススタンドには、1本だけ立て掛けることのできる「スタンダードなベースタンド」と複数のベースが立てかけられる「集合立てかけスタンド」があります。それぞれの特徴を解説していきます。
スタンダードなベースタンド
ベースタンドの中でも、最も一般的なベーススタンドです。ベースの下の部分だけを固定するタイプと、ネックを固定するタイプがあります。よりコンパクトなのは、ベースの下の部分だけを固定するタイプですが、転倒防止の効果がより高いのは、ネックを固定するタイプのスタンドです。スタンドの置く場所の広さを考慮して選びましょう。
集合立てかけスタンド
ベースをいくつも持っている人におすすめなのが、集合立てかけスタンドです。ベースにかかわらず、ギターも収納できます。どのくらいの本数収納するかによって、大きさが変更します。使用する際はベースやギター同士がぶつからないように注意しましょう。
保管方法2:ケースで保管する
街中でケースを背負っている人がいますよね。立て掛けるのではなく、ケースに入れて保管する方法もあります。ケースには、「ハードケース」「ソフトケース」の2種類があります。
ハードケース
ケース自体が硬いので、ハードケースには傷がつきにくい、重ねて保管することができるという特徴があります。ただし、持ち運ぶ際に重くなってしまうこと、夏場の長期間の保管ができないことが注意点としてあげられます。
また、ハードケースで保管する際は、ケース内の湿度を一定に保つことが必要になります。だいたい40〜50%が湿度として理想的です。
ソフトケース
ソフトケースはハードケースに比べて薄いのが特徴です。保管でソフトケースを使う場合は、クッションが厚めのものを選ぶようにしましょう。クッションがベースを衝撃から守る役割を果たします。
まとめ
ベースの保管方法には
①ベーススタンドで保管する
②ケースで保管する
の2つがあります。ケースやスタンドはそれぞれ種類があるので、自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。
どんな収納方法を選ぶのかにかかわらず、保管の際は弦を緩めておきましょう。ネックが反ってしまう、弦が痛むといったトラブルを防ぐことができます。